当院では、前立腺生検を実施しております。
皆様、前立腺生検という検査をご存知でしょうか。
現在、日本人男性の前立腺がんの患者数が増加しており、2020年頃には肺がんに次いで2番目の罹患率になると予測されています。
理由としては、高齢化による高齢者の人口増加、PSA(前立腺特異抗原)という採血検査の普及で、前立腺がんであるかどうかを判別できるようになったこと(ただし前立腺肥大症や前立腺炎でも上昇します)、また、食生活の欧米化なども原因の一つではないかと考えられています。
前立腺の働きは、排尿をコントロールすると共に、前立腺液の分泌により精液の液体成分の一部を担っています。ちなみに前立腺は膀胱の真下にあり、大きさは栗の実ほどで15~20g程になります。
そして今回ご紹介させていただく前立腺生検が、前立腺がんであるかどうかを確定する検査になります。
検査方法は前立腺に直接針を刺して、組織を採取し、顕微鏡で確認します。時間は30分ほどで行われます。もちろん針での検査になりますので、麻酔を使って行います。
前立腺生検を行う基準は、血液検査でPSA値を測定した結果高い場合、あるいは医師の直腸診、超音波検査でがんが疑われる場合に行います。
検査は、一泊入院をして頂いて行い、結果は約2週間後に外来で医師から説明させていただいております。
前立腺がんは50歳以上の方から発症する場合が多く、初期症状は無症状のため、なかなか気づかないと言われています。
上記の内容やその他にも気になる症状などございましたら、泌尿器科外来にて、お気軽にお問い合わせ下さい。
2015年1月15日
4:08 PM |カテゴリー:
寺元記念病院