こんにちは!てらもと介護用品レンタルです。
今回はエアマットの新商品のお知らせをしたいと思います。
褥瘡(床ずれ)の予防としては、まず体圧分散が重要となります。
そこで、状態に合わせて低反発マットレスかエアマットレスかを検討することになるのですが、それぞれに利点と欠点があります。
【低反発マットレス(静止型)】
○体型に合わせてマットレスを沈み込ませ、身体全体で体重を支えることで突出部にかかる圧力を分散させる。
○マットレス上での動きやすさ、介助のしやすさ、寝心地がエアマットレスよりも優れている。
△エアマットレスと比べると除圧効果が低い。
△ムレ対策が必要(ただしエアマットレスより通気性は優れている)
【エアマットレス(圧切替型)】
○エアセル(空気が入った筒)ごとに空気を入れたり抜いたりすることで、交互に除圧をする。
○体圧分散、除圧効果が高い。
△座位(座り姿勢)の安定性、介助時の安定性が静止型マットレスに比べて劣る。
△ムレ・冷え対策が必要。
これらを踏まえると、圧切替型のエアマットレスのほうが体圧分散・除圧性能に優れており、褥瘡リスクが中度~重度の利用者様向けで、一方の静止型の低反発マットレスは軽度~中度の利用者様向けといえるかと思われます。
(※あくまでも一般的な解釈であり、実際はその人その人の状態によります)
ただしエアマットレスは電気を必要とするため、災害や落雷等の停電時には電源が失われ徐々に空気が抜けていき、最終的には底着きといわれるマットレスを敷いていないのと同じ状態になり、褥瘡ができている(あるいは発生リスクが高い)利用者様にとっては非常に危険な状況となってしまいます。
そこで、最近ではエアセル層の下に底着きを防止するためのウレタン層を併せたハイブリッドタイプのエアマットレスが続々と発売されています。
今回ご紹介する『オスカー』(株式会社モルテン)もハイブリッドタイプのエアマットレスであり、最下層部には低反発のウレタンフォームが設けられ、底着き防止はもちろん、寝心地や寝返りのし易さという点においても従来のエアマットレスと比べて向上しています。
両端には高反発ウレタンフォームを配置することで端座位(ベッド端での座り姿勢)が安定します。
褥瘡対策に有効な手段として体位変換が挙げられます。
体位変換とは、身体の向きを換えてあげることで一方向(一定の箇所)に長時間圧力がかかるのを防ぐことをいいます。
褥瘡の患部に何時間も圧力がかかり続けると、血行不良やムレ、摩擦等の様々な要因が加わり症状の悪化につながるリスクが格段に上がります。
そのため、介助者は真夜中でも数時間置きにクッション等を用いて利用者様の身体の向きを換えてあげる必要があり、介助者の心身にかかる負担が非常に大きなものであることは言うまでもありません。
エアマットレスには空気圧を切り替えることで自動で体位変換を行ってくれる機能が備わった物があり、それにより介助者への負担を軽減することができるのですが、『オスカー』の機能は単なる自動体位変換にとどまりません。
従来の体位変換機能付エアマットレスは「左半分が上がり、次に右半分が上がる」というような単調な動きでしたが、『オスカー』には上肢左右と下肢左右の合計4つのポジショニングセル(体位変換の際に機能するエアセル層)が設けられ、それぞれのポジショニングセルが独立した動きをすることで、利用者様の身体に優しい体位変換を行ってくれます。
また、エアによる体位変換は一方向につき数十分という時間をかけてゆっくりと傾いていきますので、利用者様の睡眠を阻害することなく体位変換が行えるという大きな利点もあります。
さらに、『オスカー』にはエアマットレスの弱点である「ムレ対策」と「冷え対策」があります。
【ムレ対策】
足元にある2ヶ所のエアダクトから乾いた空気が放出されます。
乾いた空気はシーツを伝って寝床内に拡散され、寝床内に溜まった湿った空気と入れ替わることでムレを改善します。
(※身体を冷やすための冷房機能ではありません)
【冷え対策】
エアセル層とウレタン層の間にヒーターがあり(足元のみ)、エアセルが外気により冷やされないよう、常時32℃を保つように温度センサーで管理し、寝床内の冷えを防ぎます。
(※身体を温めるための暖房機能ではありません。また、設定により機能を停止することもできます)
その他、ずれ対策(背抜き・圧抜き機能)等の基本性能も優れていますので、褥瘡(床ずれ)予防で体位変換やムレ・冷えの対策が必要な利用者様にオススメな商品となっております。
てらもと介護用品レンタルでは『オスカー』をレンタル対象商品として取り扱っていますので、一度試してみたいという方は是非お問い合わせください!
2013年6月29日
9:00 AM |カテゴリー:
てらもと介護用品レンタル