95) 注腸X線検査 2症例 |
>画像所見 : いずれも側面像で虫垂は上行結腸の背側を上行している。 >診断 : 盲腸後虫垂 (retrocecal appendix) >解説 : 虫垂の長さや走行には個人差が大きい。盲腸後虫垂は9.7%の頻度でみられ(本田伸行:未発表資料)、急性虫垂炎が生じても、疼痛の部位が通常より上方になるため診断が遅れて重症化することも多い。また、炎症は比較的容易に右横隔膜下や肝下面に達して膿瘍形成に至る。自分自身の虫垂の走行パターンを知っておくことは有用である。特に盲腸後虫垂の場合には、「急性虫垂炎に罹患した場合、必ずしも右下腹部に圧痛点がみられるとは限らない。」といった自覚を持つような説明を行っておくことも重要と思われる。 |
寺元記念病院画像診断センターへ |