日々の症例 85 アレルギー性紫斑病




857歳、男児。四肢の紫斑と腹痛

>画像所見 : USで小腸の著明な壁肥厚がみられ、腸間膜リンパ節腫大()を伴っている。
>診断 : アレルギー性紫斑病 (Henoch-Schonlein purpura)

>解説 : 
アレルギー反応による血管炎が病因と考えられ、組織の浮腫・出血をきたす非血小板減少性紫斑病で、小児に好発する。アレルゲンとしては食物、薬剤、虫刺され、細菌(特に溶連菌)などが挙げられているが、不明のことが多い。50%の頻度で消化管病変がみられるとされている。本症に特徴的な左右対称性の丘疹状出血斑(紫斑)が先行している場合には消化管病変の解釈に苦慮することは少ないが、腸管壁肥厚や消化管出血などの消化管病変が紫斑に先行することもある。

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