日々の症例 57 続発性副甲状腺機能亢進症



 


57) 30歳代、男性。慢性腎炎で透析歴15年


>画像所見 : 頭蓋骨は肥厚し、内部に砂粒状の透亮像がびまん性に分布している。いわゆる「塩こしょうをまいた様な」と表現されるいわゆるsalt and pepper skull となっている。年齢の割に大脳基底核と松果体の石灰化も目立つ。腰椎の椎体終板に骨硬化像があり、ラグビー選手のジャージの縞模様に似ている( rugger jersey vertebrae)。
>診断 : 続発性副甲状腺機能亢進症
>解説 : 副甲状腺機能亢進症に伴う単純X線所見としては、salt and pepper appearance、rugger jersey vertebrae の他にも以下のものがよく知られている。
骨粗鬆症、指骨(特に、中節骨橈側)の骨膜下骨吸収 、四肢末梢関節の破壊性変化、鎖骨遠位端での布がほつれたような骨吸収像、仙腸関節および恥骨結合周囲の骨吸収、嚢腫様骨融解像(褐色腫:Brown tumor)、歯槽硬線の消失、軟部組織の石灰化(続発性>原発性)、尿路結石、動脈の石灰化、など。
                                                      
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