日々の症例 46 椎間板の真空現症と黄色靭帯骨化症                





46) 80歳代、女性。腰痛

  

>画像所見 : CTでは椎間板のガス像、および黄色靱帯の骨化(↓)が明らかで、脊柱管の狭小化をきたしている。CT撮影の位置決めのためのscout viewでも椎間板に一致したガス像と骨棘形成が確認できる。
>診断 : 椎間板の真空現症(vacuum phenomenonvacuum)、黄色靱帯骨化症(OYL)
>解説 : 椎間板に強い変性が生じると、ガス像が出現することがある。このガスは窒素ガスで、周囲組織から遊離したものと考えられている。黄色靱帯は椎弓と椎弓を繋ぐ弾性線維を主とした靱帯で、腰椎でよく発達している。肥厚、骨化の原因については不明であるが、神経根圧迫症状が強ければ椎弓切除術の適応となることもある。

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