26) 18歳、男性。心雑音を指摘され、精査目的で来院。 |
>画像所見 : 胸部単純撮影正面像で左肺門部の突出像がみられる。心陰影との境界はシルエットアウトされており、この陰影内に肺門の血管影が透見できる(hilum overlay sign)ことから、前縦隔腫瘤と考えられる。CT像からは、胸腺由来の腫瘍であることが明らかだが、石灰化や明らかな浸潤像といった積極的に悪性を示唆する所見はない。 >診断 : 胸腺腫(thymoma) >解説 : 胸腺腫は悪性所見がなくとも、malignant potentialと考えて全て手術適応がある。本例は手術時縦隔胸膜と高度に癒着しており悪性化も否定できないため、術後50Gryの放射線治療が追加された。 |