61)60歳代、男性。急性腹症 |
>画像所見 : 単純CT(横断像と冠状断像):腹水と微量の腹腔内遊離ガス(↓)がみられる。十二指腸球部(※)の壁肥厚と粘膜の欠損も明瞭に描出されている(△)。 US:十二指腸球部の粘膜下層の肥厚が目立ち、潰瘍部が高エコーに描出されている。十二指腸内容物がこの潰瘍部から球部外に流出する様子もリアルタイムに観察でき、潰瘍穿孔と診断できた。 >診断 : 十二指腸潰瘍穿孔 >解説 : マルチスライスCTの普及によって、任意の断面のCT画像が容易に作成でき、詳細な読影が可能になった(≒ 放射線科医の仕事量の飛躍的増加)。USでは十二指腸球部は被験者の体型などにかかわらず描出できる。壁の肥厚に注目すれば、十二指腸潰瘍自体が高エコーに描出される。 |