140)70歳代、男性。腹痛と泥状便が続くため来院。
>画像所見 : 注腸X線検査 : 直腸に広範囲の粘膜不整像がみられ、周堤を伴う潰瘍性病変も散見される。 >診断 : アメーバ赤痢(Amebiasis) >解説 : 内視鏡での生検標本でアメーバ原虫が確認された。アメーバ赤痢の好発部位は盲腸と直腸で、大腸炎としての多彩な所見を呈しうる。注腸X線像での特異的所見は乏しが、周堤のある潰瘍性病変はアメーバ赤痢として矛盾しない。非流行地ではクローン病や潰瘍性大腸炎として治療を受けていることも多いとされており、流行地への旅行歴や生活歴の有無を確認することも重要である。本例は詳細な問診で、東南アジアでの約4年間の生活歴が判明した。 寺元記念病院画像診断センターへ |