日々の症例 115 肝腫瘍の2症例  



 


肝腫瘍の2症例
A30歳代、女性。  B70歳代、女性。


>画像所見 : 
症例A:肝左葉外側区域S3の腫瘤は造影CT動脈相で辺縁から濃厚に染まりはじめ(A-2)、実質相まで濃染が持続している(A-3)。 症例B:肝右葉後区域S7の腫瘍は動脈相で腫瘍全体が濃染し(B-2)、実質相ではリング状の被膜濃染が残っている(B-3)。
 いずれも単純CTでは腫瘍を指摘できない(A-1, B-1)。
>診断 : 
A:肝血管腫(cavernous hemangioma)  B:肝細胞癌(hepatocellular carcinoma
>解説 : 
典型的な肝血管腫と肝細胞癌の症例であるが、本例のように単純CTでは肝腫瘍の存在診断すらできないこともまれではない。腫瘍、炎症、血管病変を疑う場合は造影が必須!


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