100-1) 60歳代、女性。検診の胸部単純写真で異常を指摘された。 |
>画像所見 : 胸部単純写真では左中肺野で第3肋骨先端に一致して1cm大の結節影がみられる。CTでは肺野に明らかな異常はなく、肋骨内に1cm近い扁平な骨硬化像がみられる(⇩・)。 >診断 : 肋骨の骨島(bone island) >解説 : 骨島は海綿状骨の骨内に限局した内骨腫で、限局性の骨硬化像として確認される。過誤腫と考えられており、骨盤骨にしばしばみられる。肋骨は骨盤骨に次いで骨島の出現頻度が高い。病的意義はないが、肺野病変との鑑別を要する。 |
100-2) 70歳代、男性。検診の胸部単純写真で異常を指摘された。 |
>画像所見 : 胸部単純写真では右第5肋骨先端前部に重なって一致して1cm弱の結節影がみられる。陰影の濃度は肋骨陰影よりも濃く、石灰化巣が示唆される。CTでは肋骨内に限局した骨硬化像であることが分かる。 >診断 : 肋骨の骨島(bone island) >解説 : 肺野の結節陰影をみた場合、肋骨よりも濃厚な陰影であれば、肺癌の可能性はまずない。 |
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