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>画像所見 : 大動脈周囲リンパ節がるいるいと腫大している。壊死傾向の強いリンパ節腫大であり、悪性リンパ腫は否定的である(未治療のMLのリンパ節病変には壊死はみられない!)。リンパ節転移と考えられ、原発巣としては精巣腫瘍が第一に考えられる。 >診断 : 大動脈周囲リンパ節転移(paraaortic LN metastasis from seminoma) >解説 : 消化器癌などで腹部大動脈周囲リンパ節転移がみられるのはかなり進行した症例に限られる。大動脈周囲リンパ節を所属リンパ節とするのは男性では精巣、女性では卵巣であり、本例のような無症状の患者でparaaortic LN swellingを認めた場合は、精巣あるいは卵巣腫瘍を念頭に置く必要がある。本例は精巣にしこりがあることが判明し、手術でseminomaと確診された。 |
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