日々の症例 195 多脾症候群




19580歳代、女性。194)と同一症例

>画像所見 : 脾臓は12cm前後の小片に分かれている()。奇静脈は下大静脈奇静脈結合のため拡張している。
>診断 : 多脾症候群 (polysplenia syndrome

>解説 : 
多脾とは脾臓が複数個に分離分割されている状態をいう。種々の心奇形だけではなく、下大静脈奇静脈連結、腸回転異常、食道/十二指腸閉鎖、腎無形成など、多彩な先天性奇形を合併することが多く、多脾症候群と呼ばれる。一方、先天性に脾臓が欠損している場合は、チアノーゼ性心疾患などの複雑な心奇形の合併が多いため予後不良で、無脾症候群(asplenia syndrome)と呼ばれる。


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