153)嚥下障害を訴える2症例 |
>画像所見 : 症例1(50歳代、男性):食道は著明に拡張し、下端で鳥の嘴状の狭窄がみられる。 症例2(60歳代、女性):食道下端の狭窄は恒存的ではなく、下部食道括約筋が開く瞬間がある。 >診断 : 特発性食道拡張症(アカラシア;achalasia) >解説 : 2症例とも数年以上前から慢性に経過する嚥下障害がある。症例1は季節の変わり目に症状が悪化する。症例2は誤飲性肺炎も繰り返している。食道内腔の拡張をきたす疾患としてはアカラシアの他に強皮症、逆流性食道炎などが挙げられる。アカラシアの長期罹患例では食道癌のリスクが高くなることが知られている。 |